超書店員によるシフトの作成方法【Part1】

超書店員によるシフトの作成方法【Part1】

 


シフト作りは好きですか?


「シフト作りはとても大切な仕事です。」

これには誰も反論がないと思いますが、なぜ大切な仕事なのか理由が分かりますか?

「人がいないとレジが混む」「同じ作業量なのに人が少ないと店が回らない」

この答えでは、超書店員とは言えません。

シフト作りが大切な理由は2つあります。

  • 人件費は(賃料や光熱費などと比べても)販管費の中で一番高い経費である
  • 雑給はコントロールできる経費である

※雑給とは、パートやアルバイトに支払う給与や手当のこと

この2つを把握していることが大事です。シフト作りが大切な仕事だと言われるのは、この2つに集約されています。

 


じゃあどうやってシフトを作ればいいの?


シフトをどう作ればいいのかを説明する前に、もう少しシフトについて考えてみましょう。

多くの書店はこのようなシフト管理をしているのではないでしょうか?

 

平日(配本ありの日)|朝何人|昼何人|夕方何人|夜何人|

休日(配本なしの日)|朝何人|昼何人|夕方何人|夜何人|

 

ほとんどの書店のシフト作りは、この「何人」の部分に名前を当てはめていく作業になっているのではないでしょうか。

もう少し配慮して、新人アルバイトだけにならないようにしているとか、その程度だと思います。

 

しかし、決められた頭数を揃えるだけのシフト作りでいいわけがありません。

 


「人件費削減」は、正義か?悪か?


「はいはい、じゃあこの「何人」を減らせばいいんですね」、毎日上司から言われてやってますよ、と、聞こえてきそうですが、ちょっと話は違います。

私は単純に人件費を減らせばいい、とは思わないですし、人件費を減らすことによる販売ロスも発生してしまいます。

そこで考えなければいけないのが、

人件費を減らすことは正解ではあるが、どうやって減らせば、販売ロスをすることなく、オペレーションも無理なく回るのかを考える必要がある。ということです。

つまり、お客様もストレスなく、自分達も困らないシフトはどんなシフトなの?って、ことなんです。

 


理想のシフトって?


シフトと売上はつながっているべきで、人員と売上は正比例すべきだと思っています。

「売上が多い」ということは、「その分忙しい」ということです。加えて、「お客様が多い」ということでもあります。

 

売上が多い日は、レジを捌くだけでなく、できるだけ接客機会を逃さない、売り逃さないために人員はいるべきなのです。

逆に、売上が少ない日は、お客様も少ないので、レジも混まない、接客機会も少ない、だったら人員もそんなにいらない。ということですね。

 

話をつなげると、多くの書店で管理されてるシフトの形式

平日(配本ありの日)|朝何人|昼何人|夕方何人|夜何人|

休日(配本なしの日)|朝何人|昼何人|夕方何人|夜何人|

↑ これを売上が多い日と、少ない日で、この「何人」を変えればいいわけです。

 


ベテランのアルバイトなら誰でも知ってる 「売上が多いのっていつ?」


いつが一番売れるの?いつが忙しいの?

こんな話は、アルバイトですら知っています。

 

例えば、6月と12月を考えてみてください。どっちが売れますか?

12月に決まってますね。

そんなの知ってますよね。

だったら、同じ人件費ではおかしいはずです。6月は雑給を抑えられるし、12月は雑給をかけるべきです。

あなたのお店では、2月も6月も12月も

|朝何人|昼何人|夕方何人|夜何人|これが同じ人数のシフトになっていませんか?

 

きちんと月によって、シフトの頭数(何人の部分)を変えてシフト作りに臨んでますか?

|朝何人|昼何人|夕方何人|夜何人|このようにシフトを管理しているのであれば、12月と比較して6月は、全ての時間帯の人数を減らすのかもしれませんし、朝・夜は変わらず昼・夕方が1人少ないのかもしれませんし、どういう人数配分にするかは、自分のお店の形態にや特徴によって変わってくるでしょう。

 

大事なのは「売上の多い月」「売上の少ない月」を把握していることではなく、そのことがシフトに反映されていることです。

知ってるだけで何にも反映されてなければ、何の意味もありません。

 


本来は長期的に考える必要がある


シフト作りの話は長期的に考えていくと、最後は物凄い大きな金額になります。

私自身の経験でも、年間で100万円以上の人件費を削減したことがあります。(ここまでくると、シフト作りだけでなくオペレーションの改善も必要ですが)

 

だから本来、シフト作りは年間で雑給予算を立てて取り組んでいくべき話です。

今日、明日頑張ったって、その金額は微々たるもので、雑給は積み重ねの結果に他なりません。

 

え、じゃあいったいどうすればいいの?

予算の立て方は?

来月のシフトは?

という声が聞こえてきそうですが、長くなったので続きは別の記事で実践的な方法を紹介します。

 

ここでは、これを覚えておいてください。これが長期的なシフト作りの基礎になります。

  • シフト作りがなぜ大事なのか?その理由は2つあること
  • 売上は月によって浮き沈みはある程度決まっていること
  • 売上予測を反映させたシフト作りにすること
  • 雑給は積み重ねの結果であり、一朝一夕ではどうにもならないこと

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