婦人誌の新年特大号を沢山売る方法(夏から準備)

婦人誌の新年特大号を沢山売る方法(夏から準備)

婦人誌には売らなければいけない、新年号というものがあります。
タイトルでいえば、「主婦の友deluxe」「すてきな奥さん」「ESSE」辺りでしょうか。
この新年号をどうやって売っていくのか、沢山売るための方法を紹介します。


なぜ婦人誌の新年号を売らなければいけないのか


そもそもなぜ婦人誌の新年号を売らなければいけないかというと、書店目線から言えば、買切扱いだからです。売れ残りが出た際に、返品ができないリスクのある商品になってしまいます。(しかも常に売場に置いておける商品でなく、期間限定の商材)
だったら、そんなに多く仕入れをしなければいいと思われるかもしれません。しかし、婦人誌の新年号には出版社から報奨金(売った分だけフィーが入る)が出ることも多く、通常商品の利益利幅の少ない書店業にとっては、売れて欲しい商品となります。

ではなぜ、出版社は報奨金を付けてまで婦人誌の新年号を売りたいのでしょうか。それは、何十年も昔に話は遡ることになります。
婦人誌というのは発行部数(売れてる数)によって、紙面に掲載するための広告費が変動していました。当然、多く売れている雑誌に広告を載せるにはお金がかかり、売れていない雑誌にはあまりお金がかかりませんでした。そこで、婦人誌は少しでも多く売れている実績をつくるために、新年号を沢山書店に売ってもらう方法(買切にしたり、付録を付けたり、報奨金を出したり)を考えたのです。その名残りが今でも残っているのです。新年号を少しでも多く売ることで、1年間の広告掲載料が変わるのですから、出版社としてはとにかく売りたい本になるのです。


新年号はいつ発売されるのか


婦人誌の新年号の発売日は早く、11月の中旬くらいには発売されます。
年末でもないのに早いなー、と思われるかもしれませんが、新年明けてしまうともうすぐに売れなくなってしまいます。
売るための期間はしっかりあるとはいえ、スタートの売数が大事な本になります。発売したら特設の売場を作って、とにかく売ることに尽力しましょう


売るために新年号におまけをたくさん付ける


突然ですが、考えてみると、婦人誌を買う世代の人は「おまけ好き」「お得好き」が多いです。

そこで新年号を買ってくれた人に喜ばれる「おまけ」を付けて販売してみましょう。
そもそも婦人誌の新年号には付録がたくさん付いています。裏を返せば、付録を付けたら売れる、ということなんだと思います。
とはいえ、おまけを付けるにもお金がかかるし、おまけに何を付けるかも考えるのが大変ですよね。

そこで考えたのが、返品した雑誌の付録です。

 

ファッション誌など、売れ残った雑誌の付録は返品していますか?
返品する際は雑誌本体のみで、付録は返品していないという書店も多いのではないかと思います。(付録があるとかさばりますからね)
その付録はどうしてますか?スタッフで欲しい人が持って帰ったり、処分したりしているのではないでしょうか?

この徐々に出てくる返品雑誌の付録をごっそりとまとめて、婦人誌の新年号を買ってくれたお客様にプレゼントしてしまうのはどうでしょう。
もらって嬉しいものもあれば、こんなのいらないなんて関係ありません。量で勝負しましょう。大量にあげちゃいましょう。その方がインパクトがあり、きっと喜ばれます。

そうするためには、夏頃から準備をします。
返品する際に、雑誌の付録をダンボールに入れて年末年始用にストックしていきます。付録をどんどん溜めていきましょう。ダンボール何箱も溜めていきす。

 

そして、いざ婦人誌の新年号が発売される時期になると、溜めたダンボールを開封し、新年号を買ってくれたお客様にプレゼントします。
プレゼントの仕方は、以下の2パターンがいいのではないでしょうか。

|付録の付け方1(バンドル販売)

通常の雑誌販売と一緒の販売方法です。大きめな透明な袋に目いっぱい付録を詰めて、新年号に括り付けましょう。ボリューム勝負です。
こうすると、見た目にインパクトが出ます。本を売ってるのか、付録を売ってるのか分からない状態です。

こっちの袋には何で、こっちの袋には何、といったように、売場で確認する主婦の方が多くて、やっぱり魅力的なんだなあということが認識できるはずです。

この方法であれば、まとめてさえしまえば、あとはお客様が売場で選んで買ってくれるので、最初は手間ですが後の管理も楽な方法といえます。

|付録の付け方2(詰め放題)

もう一つの販売方法は、詰め放題です。特設コーナーなどを設けて、指定の婦人誌を買った方に付録の詰め放題を行えるというものです。
ダンボールやプラスチックケースなどに、付録をガサッと入れておいて「新年号購入で詰め放題実施中」としておけば十分です。

「これ何?」「何ができるの?」と、主婦の方達にめちゃめちゃ声を掛けられます。

この本買ったら付録の詰め放題できます、と伝えると、楽しそうに良さそうな付録を見繕い出して、買ってくれます。付録も時間をかけてギュウギュウになるまで選ばれるので、それを見た新しく来店された主婦の方も、「何ができるの?」という感じで、楽しそうに詰め放題をしていかれます。

この方法は、準備はそれほど時間がかかりませんが、販売の際には必ず接客の要素が必要になってきます。レジ周辺でできれば問題ないですが、そうでないと難しいかもしれません。
イベント感があって、スタッフもお客様も楽しそうです。とはいえ、本を買う前に必ずどんな付録があるかチェックされるので、良さそうな付録がなければ本は売れません。事前の付録集めと、追加で投入するタイミングが売れるかどうかの鍵になってきます。


他社の付録をそんなことに使っていいのか?


新年号を売るための方法としては面白いし、売れそうだけど、他社が作った付録をそんなことに使っていいの?と疑問に思われた書店員の方もいるかもしれません。

これは難しい問題ですが、結論としては「ダメではない」といったところでしょうか。
色で言えば、「白よりのグレー」ですね。

出版社としては、返品の付録は書店がどう使ってもらっても構わないという立場でいます。だからこそ、かさばる付録は返品として返さない書店も多いわけですし、スタッフが持って帰る書店もあります。
むしろ、その付録を10円で売るなんてことをしてもいいわけです。(実際に似たようなことをした書店もあるみたいです。)
ただ、出版社の営業が来た際には、自社の雑誌の付録が他社の雑誌を売るために使われていたら、いい気分にはならないのが現実です。
だからといって、この販売方法はやめてくれといった話はしてこないでしょう。

結局のところその程度であり、何かの規約を破っているわけではないのです。

書店員としては、お客様に本を売って喜んでもらうこと、自分達の利益を出すことが一番大事なことになります。今回紹介した方法を実践することで、出版社との関係が悪くなり、将来的にお客様に満足のいく本が提供できなくなる、なんて話であれば別ですが、そんなことにはならないので、ぜひ取り組みとして企画して見てください。

企画力[planning]カテゴリの最新記事