【最終手段】本屋の売上を上げる接客の奥の手

【最終手段】本屋の売上を上げる接客の奥の手

超書店員のサイトでは、書店の売上を上げる、利益を上げる方法を様々な角度から紹介しています。
簡単に実施できるものから、すぐにには取り組めないハードルの高いものまでありますが、紹介している方法を全て試せば必ず結果は出ると思っています。むしろ全て実施しなければ意味がないとも思っています。

しかし、それでも結果が出ない本屋があるかもしれません。
売場はいい、商品在庫も悪くない、訴求もできている、それなのに、、、。
どうしようもなく地域の人口が減っていたり、開発により大型ライバル店ができたり、その店舗特有のどうしようもない外的要因があるかもしれません。

とはいえ諦めるのは早いです。
まだ売上を上げる最後の方法が残されています。
そこで今回は、今まで本屋の売上を上げる様々な方法を紹介してきましたが、このどれをやっても結果が出ない書店の売上を上げる方法を紹介します。


最終的にたどり着くのは人


売場も作り込めていて、商品も棚の非稼動在庫の割合も悪くなく、売筋の欠本率も低い、配本にも気を配り、店舗独自の企画やテーブルやPOPも上手く使えているのに、売上が上がってこないことがあるかもしれません。
理由はどうあれ、そういうこともあります。
なぜならそれらは全て替えがきくことだからです。

お客様は目的の本を買うことができればどこで買っても一緒なのです、買ってよかったと思える本に出会えればあなたのお店でなくてもいいのです。

もっと、あなたのお店で買う理由がなければ、お客様は減るかもしれません。
本や売場は替えがきいてしまうのです。

では、替えのきかないものは何でしょう。それは人です。あなたの本屋に来なければ、あなたに会うことはできません。あなたの店舗のスタッフと喋ることはできません。
最終的に替えのきかないものは、人間です。接客がとても大事と言われるのはこの本質があるからです。


本屋における接客とは


しかし、本屋における接客とは何をすることなのでしょう。

多くの人は、お客様から投げかけられる「この本ありますか?」「この本予約したいのですが」に対応することだと思っているかもしれません。
これにテキパキ答える、すぐに目的の本を探し出せる、ということは今回の話とは違います。
そんなことを出来たからといって、替えのきく接客だからです。

では立ち読みしてる人に「いらっしゃいませ、何かお探しですか?」「この本面白いですよね」とアパレル店のように話しかけるということでしょうか。
もちろんこれも違います。ゆっくり欲しい本を選べない本屋なんて2度と来店されなくなるでしょう。

だったらどのタイミングで、どんなことをするのが本屋の目指すべき接客と言えるのでしょうか。


本屋の接客で一番大事なタイミング


ズバリ答えを言うと、本屋において一番大事な接客のタイミングは、レジです。

レジに本を持ってきた人に「いっらっしゃいませ」「ありがとうございます」「カバーをおかけしますか?」以外に話しかけていますか?そして、スタッフに話しかけるように指導していますか?

これは、めちゃめちゃ大事なことです。

何をやっても売上の上がって来ない書店はこれをすべきなのです。つまり、レジでの店員とお客様との立ち話です。大事なことは、レジの時間を少しでも長引かせることです。もちろん電車の時間など急いでいる人全員を長引かせる必要はありませんよ。
レジでのお客様と店員との立ち話の時間の長い書店は、まだまだ安泰だと思います。
お客様との会話は、本のことでなくてもいいです。天気の話でも、近隣のイベントの話でも構いません。一度やってみると分かりますが、お客様とレジで話すとまた来てくれる率は格段に上がります。そういった人が少しづつ増え、売上を支えてくれるようになります。

買う本がなくても、軽く話に来てくれるようになったら、そのお客様が欲しい本がある時は必ず自店舗に来てくれますよ。

レジでの立ち話は、レジ待ち行列ができているタイミングでやっていてはいけませんが、スタッフにはできるだけレジで会話をするように話してみてください。また会話をしたことを褒めてあげてください。カバーを折ったり、スリップを整理したりするよりもレジでの大事な仕事です。
それだけで徐々に常連のお客様が増えてくるのが感じられるようになります。

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